定時通報

定時通報


第61報 2004年05月31日(月)
 久しぶりの更新です。最近は大学院の授業が本当に辛くなってきました。 入ったばかりですが、早速「やめたい」願望に苛まれる日々です。読む文献の量とか、 人間関係とかといったはっきりとした苦悩はまだ調整できるのですが、毎日積み残されていく 仕事や疲れがじわじわと染みてきます。家での記憶が、「寝ているときの意識」しか無いような状況です。 いろいろな人に「疲れてるねぇ」「元気がないねぇ」などと言って慰め(励まされ)るのですが、 やっぱり自発的に立ち直るしか方法は無いように思います。なので、大学院でのことは暗くなるので書きません。
 先週末は「北欧教育研究会」なるものに 参加しました。「北欧」というと、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドが浮かぶものですが、 実はアイスランドもお仲間なんですよね。スウェーデンやフィンランドはバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア) とも相性があり、こちらとタグを組むこともあります。今回の研究会のテーマは、「デンマーク」でした。 デンマークの国民高等学校や最新の教育事情についての発表がありました。北欧関連図書の著者や出版社の方々、 そして研究者や学生など、多彩なメンバーが揃ったのでとても楽しく勉強することができました。研究会の後はお洒落なレストランで懇親会が あり、久しぶりに北欧の風を感じることができました。
 今週末は、三宅島噴火災害の際に秋川高校に非難してきた児童生徒の面倒をみる活動をした仲間と、 その連れが集まってパーティーをしました。2月に一度くらいの頻度で遊びに行ったりしているのですが、 今回は僕の新居ですることになりました。小学校の先生をやっている人が多く、カウンセラーや看護婦などもいます。 もう4年も付き合いがありますが、当初の子ども関連の話はすっかり影を潜め、最近はそれぞれの近況報告が 多くなっています。僕にとってはお悩み相談会のけらいもありますが・・・
 毎週水曜日は小学校で5年生の担任をしています。浦和駅近くの学校で、初任者が研修に行っている 日をまるまる代替するわけです。初任者より初心者な僕なんかが責任を任されていることに大いに疑問は あるのですが、毎週楽しく教えています。 金曜日には男の先生方と呑みに行ってきました。半端な非常勤ももれなく誘っていただけるとは、ありがたい限りです。その場で、 ベテランの先生方が若手に対して「指導力向上のための講習会」を開いてくださるとの提案がありました。 良い学校というのは、このように自発的なリカバリー(修復活動)が自然に起こってくるのだなぁ、と感心しました。 子どもたちも、先生方も本当に良くしてくださり、大学院で疲れたわたくしにとって、水曜日はまさにパラダイスです。
 今日は佐藤先生の授業があります。この授業と恒吉先生の「質的方法論研究」という授業が数少ないお気に入りです。 明日からは武蔵野市の中学校に随行して新潟へ行ってきます。セカンドスクールという課外行事で、 農村体験をメインに5泊します。これが他の区市と比べてかなり本格的で、農家に分宿して、それぞれの 農家で農作業体験をさせてもらう、という予定になっています。楽しみです。
小学生並みのふざけっぷり
ゆみこが就活のため上京
久しぶりに大勢集まりました
アドスタルーム@本郷

第62報 2004年06月18日(金)
 この2週間はまさしく課題攻めでした。先週の月曜日は佐藤先生のゼミで「習熟度別学習」に関する英語論文を邦訳して発表、火曜日は汐見先生の ゼミで「日本の文明開化が何を目指して進められたか」について述べられた文献を検討し、木曜日には現象学の授業のテープ起こし、という塩梅です。 今週は、火曜日に同級生同士の自主ゼミでスウェーデンの教育実践について発表したのを皮切りに、木曜日は現象学のプロトコル提出、「教育とメディアリテラシー」のレポート提出、 そして今日は教育行財政学でシカゴの学校評議会制度についての文献検討と続きました。大学院の授業は、とりあえず発表をすれば「優」がもらえるらしく、 着々と単位を積み重ねている感じです。
 お蔭様で、文章を読むペースが格段に速くなっていると感じます。その半面で文章理解力やひらめきは極端に衰えたように思います。 なんだか性に合わないなぁ、と深い悩みを抱えながらも、そんなことを言っている暇も無いような状況です。 精神的にも物理的にも余裕がなくなってきた頃、母親に電話したら「遊んでばかりじゃない」と言われ、電話口でひとりで憤慨していました。 父親にも「やめたい」発言を漏らしてしまったのですが、「何でも手を広げようとしないで、好きなことだけとことんやればいいじゃない」と励まされました。 課題が一通り片付く目処が立ったこともあり、最近はずいぶん持ち直してきましたが、それでも進路選択を誤ったという認識は日に日に強くなっていきます。 とはいえ、大学の同期はほとんどが社会人としての責任を果たしています。そのことを考えると、まだまだ甘いなぁ、と自責の念を喚起してしまいます。
 先々週は武蔵野市の中学校のセカンドスクール(宿泊体験学習)の随行で新潟県まで行って来ました。過疎の農村生活を体験するため、生徒はそれぞれ3から5人程度に分かれ、 農家に分宿するというプログラムが組まれていました。一日に4本しかバスが無いようなど田舎ですが、美しい棚田の風景と、礼儀正しい地元の子どもたち、そして腰を丸めて農作業に精を出す 高齢者の姿にいたく感銘を受けてきました。生徒に混じって田植えや工芸などもやらせていただき、都会生活の膿をすっきり吐き出した気分でした。
 今週末は久しぶりに「オフ」です。たまりにたまった雑務を終わらせ、思いっきりリフレッシュしたいと思います。
まるで誰かが手入れしているかのよう
森林浴には良い天気
女の子たちの「作品」です
道路を飾る花たち

第63報 2004年06月25日(金)
 先週の定時通報で「やめたい」発言について書きましたが、改めて考えてみたらずいぶん親不孝な発言を ぶつけてしまったなぁ、と反省してしまいました。不自由なく勉学に 励める環境を与えてもらって、立派なマンションに住まわせてもらっているのに、自分のことばかり考えてはいけませんね。・・・と、今週はここら辺まで 精神的にも回復してきました。疲れるとネガティブな考えに嵌ってしまうのは自分でもよく心得ているのですが、 いざそうなると本当にコントロール不能になってしまいます。そして、ようやく元気になった頃にこうやって 反省するんです。人間だからしょうがない。(苦笑)
 今週はとくに課題や発表がありませんでした。忙しいことに変わりないのですが、プレッシャーから開放されている このわずかな時間はかなり貴いものです。そんなわけで、読みかけていた本を何冊か読み終えることができました。 また、スウェーデンで撮りためたビデオの編集にも着手しました。再来週にはまた発表ラッシュなので、 それまでに自分の仕事にはある程度区切りを付けておかなければなりません。
 日曜日は学部時代の寮生と久しぶりに会って、カラオケに行きました。彼は能力はあっても社会性がない、と自認している ような人間なのですが、いまは社会人として一生懸命仕事をしているそうです。公団系に就職したので、 官僚や学歴の話をいろいろ聞かされました。帰り際、吉祥寺駅前で菅直人氏が街頭演説に立っていました。 驚いたのはその内容ではなく、野次馬の携帯カメラです。まるで記者会見のように、方々からシャッター音が 聞こえていました。若い人は政治家をタレントと同じくらいにしかみなしていないのかもしれません。
 今日はお父さんに御茶ノ水で夕食をご馳走になりました。このホームページの話題も出ましたが、 僕の文章や写真の裏に色々なことを「読んで」楽しんでいただいているようですね。「読まれている」わたくしは更新が億劫でならないのですが。(笑)
 お父さんと別れた後は、カールに僕の部屋に来てもらい、編集中のビデオの翻訳を手伝ってもらいました。 スウェーデン語は大まかな意味は分かるのですが、ネイティブの理解と比べると全然駄目ですね。 スウェーデンを離れて1年以上経っていますが、リスニング能力は驚くほど保たれているように感じます。 やっぱり相性がいいのかな。
 今夏は修論の研究のために、スウェーデン行きを計画していてのですが、お金が無いことと、研究の方向性が まだしっかり定まっていないためにキャンセルすることにしました。来年の2月から4月にかけて、比較的長期間 滞在しようと考えているので、それまでにお金をためて、スウェーデン語もきちんと学んで、研究の予備調査も済ませて、と しっかり準備をしたいとい思っています。
時代は携帯カメラですねぇ
吉祥寺で菅直人に遭遇
利己的遺伝子説について講釈をいただきました
お父さんと御茶ノ水遊食

第64報 2004年07月03日(土)
 今週はゆったりとした一週間でした。金曜日には、久しぶりに大泉の児童館に顔を出し、あまり変わっていない様子を見てほっとして来ました。 自転車の鍵が抜き取られる事件が多発していたのですが、犯人と目されていた子が来なくなっても続いていることになにやら不穏な雰囲気を感じました。 子どもたちも場所に合わせて色々な顔を持っているようですね。児童館では、「立場のない立場」で子どもと接することができるので、勉強になることが多いです。
 土曜日は新宿駅にて「WCBFのつどい」の打合せ会をしました。世界少年野球大会で世話をした子どもたちを中心に、2年に一度のペースで僕が主催しているつどいです。 横浜大会の参加者はもう高校生になっています。甲子園やオリンピックに参加するような子どもたちも現れ始め、子どもたちの成長を見るのを楽しみにしています。この日の打合せにはスタッフを引き受けてくださる方々と財団関係の方とが集まって、 イベントの内容について話し合いました。各々が顔を合わすのも2年ぶりだったため、懐かしさが高じてほとんど打合せにならなかったのですが。
 次の日は早速、つどいのバーベキュー予定地と交流試合会場を視察してきました。どちらも満足いく立地で、3週間後の本番が楽しみになってきました。 今回は、代々木のオリンピックセンターを中心に、プロ野球観戦や交流試合、バーベキュー、そして東京散策などを予定しています。準備がかなり遅れ気味なのが気がかりです。
 水曜日は大学で「学教大コンパ」が行われました。僕の所属する学校教育開発学コースと、学部の学生が一同に会して親睦を深める、という狙いのパーティーです。 主催が僕たちの学年だったため、委員の人を中心にクイズや地下鉄ビンゴなどのイベントを考えました。クイズでは、佐々木先生を筆頭にウケ狙いの解答が噴出し、笑いが絶えませんでした。
 今日は巣鴨の西友に自転車で出かけてきました。巣鴨は面白い町でした。「おばあちゃんの原宿」の異名をよく耳にしますが、僕にはなぜか 南米系の移民を多く目にしました。巣鴨の西友は、驚きの「年中無休24時間営業」だそうで、これからも度々お世話になりそうです。「当店のエスカレーターは速度を遅くしています」と書いてありました。 高齢者に配慮したんでしょうね。そういえば、僕が小さい頃に、おばあちゃんとエスカレーターに乗っていて、良平に押されたか何かでずっこけて、階下まで落ちてしまったことがありました。 エスカレーターといえば、良平が小平の西友のエスカレーターの非常停止ボタンを押して大騒ぎになったこともありました。小学校低学年の頃だと思います。この頃が僕の記憶の限界なようで、すごく曖昧にしか覚えていません。
 明日は江戸川区野生体験キャンプの実踏です。朝が早いのでそろそろ寝ないといけません。この一週間はまた課題ラッシュなので、勉強も忙しくなりそうです。
ヨテボリ大学に今夏から留学するお二人
久しぶりに学芸大に行きました
ビンゴは大盛り上がりでした
学教大コンパがありました

第65報 2004年07月10日(土)
 さてさて、いよいよ課題ラッシュが始まりました。金曜日が現象学の発表ということで、この一週間は ストレスをやりくりしながらの日々でした。木曜日の夜は頭痛と吐き気に襲われるほど怯えていたのですが、 発表は前回よりずいぶんとよい評価となり、苦労した甲斐がありました。あるいは、白子の祖父母から贈られた陣中見舞いが効いたのかもしれません。 夏学期も来週で終わりです。「有終の美」は端から諦めているのですが、「できることをできる限りこなす」というスタンスで乗り切りたいと思います。
 日曜日は野生体験キャンプの実地踏査に茨城県里美村まで行ってきました。一月後のキャンプに備え、キャンプ場や道路の状況を確認するのが 目的なのですが、徳田ルートからの入村を命じられたわれわれ若者衆は、見事に迷ってしまいました。「道なき道を行く」とか何とか言って突き進んでいたのですが、 そこは実に道ではなかったというオチでした。本番で迷わなくて良かったのですが、早速野営長の注意を受けてしまいました。 キャンプ場に着いてからはバーベキューをして、ビールを一缶いただき、午眠のうとうと感を味わった後、再び山登りをして帰途につきました。 今年は班を持たせてもらえる様子なので、本番が楽しみになってきました。
 今日は三宅の小中高合同運動会へ出かけて来ました。三宅島は僕が大学に入学した年に噴火したので、 全島避難からもう4年も経つことになります。小学校5年生で避難して来た子たちが、高校受験をしているくらいですので、 時間の無情さを感じざるを得ません。子どもたちが将来振り返ったとき、この時間はどのようにみなされるのでしょうか。
 さて、運動会の話に戻りますが、今日は70人程度の小中高生が秋川校舎に集まって、フットサルとキックベースをしました。 いつも感心させられるのは、三宅の子たちの面倒見の良さです。中学生や高校生の子たちは、たくさん声を出して、リアクションをして、 上手にゲームを盛り上げます。手加減もちょうど良い感じで、小さい子たちがハンデを感じずに楽しめるように工夫します。 傍目でしかないのですが、理想的な異学年交流の姿のように見えてなりません。三宅の子たちの事情を考えると、 このように交流する機会が日常生活から奪われるということだけでも大変な損害のように思います。
 明日は参議院議員選挙です。僕は新聞をとっていないので、選挙公報をまだ読んでいません。 引越してから3ヶ月が経過していないことから、明日の投票は練馬区まで行かなければなりません。 次第に緩和されてきたとはいえ、まだまだ面倒臭さが残る選挙制度です。僕はスウェーデン留学中を除き、 未だに一度も棄権していません。これからも選挙だけはきちんと行こうと思っています。実を言うと、 今までの数回のうち、あまり良い候補者がいないときには、白票を投じてきました。そんなわけで、開票結果の詳細が広報に載っているのを見て、 「無効票・棄権」とか表記されているのが気に食わないんです。白票は明確な意思で投じているものなので、 書き損じなどと区別して「白票」という項目を作ってもらいたいと思うのですが。まぁ、政治にはすこぶる疎いので、これくらいのことしか主張できないのですが。
 そんなわけで、みなさん選挙に行きましょう! 
これぞ、プロの技!!
野生体験キャンプの実踏に参加
大きくなった子どもたちにびっくり
三宅の運動会にお邪魔しました


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